1200尾が全滅・・・苦難の道のり

なぜ温泉施設でサバの養殖が行われているのでしょうか?

発端は、風呂を循環・ろ過させながらきれいなお湯を提供する温泉の仕組みが、養殖にも応用できるのでは?と考えたこと。
さらに、鎌田さんが「サバが好き」だったこと、「サバは大衆魚なので親しみを持ってもらえる」ということで、サバの養殖に踏み切りました。

しかし、『温泉サバ』の出荷までには、苦難がありました。

2021年10月、埼玉県初となるサバの陸上養殖場をオープンした鎌田さんたち。
しかし、養殖を始めて約2か月後、サバの稚魚約1200尾が全滅してしまいます。
原因はサバのフン。アンモニアが変化した亜硝酸中毒でした。
ろ過装置の見直しや、エサをあげるタイミングや量を調整して水質を管理。
試行錯誤しながら対策をとりました。

その後も
▼養殖場の水が抜けてしまい全滅
▼車の騒音にサバがびっくりして水槽から飛び出してしまうことも

様々な問題を乗り越え、2022年4月から育成し、ようやく300g程度に成長した200尾の出荷にこぎつけたのです。

今後は「温泉で育てたい」

この『温泉サバ』は、「おふろCafé白寿の湯 お食事処俵や」で今秋以降刺身として提供する予定になっています。
現在は温泉のろ過技術を使って人工海水で育てていますが、将来的に鎌田さんは「当館の温泉で育てた埼玉県産温泉サバを提供したい」と話しています。

弁護士 八代英輝:
ちょっと行ってこようかなというくらい、魅力を感じます。生サバって本当になかなか食べられないですもんね。

コメンテーター 松尾依里佳:
(埼玉県産というのは)“海なし県”で意外ですよね。食べてみたいし、行ってみたい。

(ひるおび 2023年6月19日放送より)