『感染力最強』のはしか 流行の兆し

ーー今年、大阪でも4人感染が確認されたはしかも流行の兆しがあります。はしかの症状は39度以上の高熱、発疹、咳、鼻水などが挙げられます。感染経路は飛沫や接触だけでなく、空気感染があります。非常に感染力が強いといわれています。特に注意しなければならないのは、妊婦さんです。感染すると流産や早産のおそれもあります。他の感染症と比べるとどれぐらい感染力は強いですか?

(城戸康年氏)「かなり最強の部類です。感染力が高まった新型コロナで、5,6とか言われますので、その2倍以上と考えていただければと思います」

ーー今後、このはしかの感染拡大という可能性はどう考えたらいいですか?

(城戸康年氏)「日本はワクチンを打ってる人が多いので、コロナみたいにクラスターなど大規模に広がることは基本的にはないと思います。しかし、散発的に何人かがでているように、ワクチンを打ってない人だったり、効果が見られない人がいますので、散発的な流行というのはあり得ると思います」

ハーバード大研究「はしか罹患するとこれまで獲得した病原体に対する免疫記憶が失われる」

ーーハーバード大学の研究者らが、はしかに感染すると、他の病原体から身を守る既存の抗体が減少すると発表しています。はしかの予防接種を受けていないオランダの子ども77人を分析したところ、はしかに罹患すると11%から73%の抗体が消え去ったということです。はしかに感染したことで獲得していた病原体への免疫記憶が失われたということです。はしか以外の病気にかかる可能性が高くなるということですか?

(城戸康年氏)「机上は別にして、よく知られたことは、はしかにかかった後、例えば肺炎とかで重症化して場合によっては亡くなるということがよく観察されていました。なので非常に怖い病気だと考えられてます」

ーー理屈で言うとどういうことが起こってるんですか?

(城戸康年氏)「『RSウイルス』や『ヘルパンギーナ』は子どもの時にほとんど全員が感染したものだとお話しましたが、それは子どものときから我々の体の免疫細胞を記憶していて、体の奥で次のときのために備えて待ってるんです。それを記憶免疫細胞と言いますが、はしかに感染すると大事な記憶免疫細胞にはしかウイルスが感染しちゃうんですね。そうするとできた記憶免疫細胞が壊れてしまいますので、今まで僕らが子どものときから感染症に耐えて、RSウイルスにかかった記憶を持って、次かかったときは重症化しないというシステムができてるのですが、はしかにかかることによってその大事な細胞がなくなってしまうので、これまで経験した感染症なはずなのに、重症化してしまうというシステムがありますよということです」

ーー例えば、おたふく風邪とかも一度かかったらもうかかりませんとかよく言いますけど?

(城戸康年氏)「そうです。様々な感染症に対して僕ら免疫が持ってますが、そこのデータだと最大70%、そういう記憶が失われてしまうと。はしかはかからないに越したことはないと思います」