■FIVBバレーボールネーションズリーグ2023 名古屋大会(9日、日本ガイシホール) 

世界のトップ16チームによるバレーボール最強国決定戦、ネーションズリーグ男子大会で日本(世界ランク8位)はセルビア(同11位)と対戦。セットカウント3ー1(22-25、25‐21、25‐23、25-20)で、対戦成績1勝8敗の2019年欧州王者に勝利を収め、開幕から2連勝とした。

スタメンには主将の石川祐希(27)、山内晶大(29)、関田誠大(29)、小野寺太志(27)、西田有志(23)、髙橋藍(21)、リベロ・山本智大(28)が起用された。

イランとの初戦に快勝した日本。世界のベスト4を目標に掲げるチームにとって、この日からのヨーロッパ強豪との3連戦はまさに真価が問われる戦いとなる。第1セット序盤は両チームがポイントを取り合う。セルビアはキャプテンでエースのルブリッチにボールを集めた。一方の日本は、セッター関田が速攻を絡めてうまく攻撃陣を操った。抜け出したい日本は、7-7から髙橋藍がコースを狙った好サーブなどで3連続ポイント、リードを奪った。その後はセルビアに追いつかれ、終盤までもつれた展開に。21-22からセルビアに連続ポイントで23点目をとられた日本は、最後も相手ブロックにかかりこのセットを落とした。

第2セット、西田からサーブが始まるローテーションに変更した日本だがなかなかペースをつかめず、4連続失点で主導権を握られてしまう。反撃のきっかけがほしい日本で躍動したのは大学生・髙橋藍。強いサーブで相手レシーブを乱すと、次は弱いサーブでエースを奪った。中央からの早いバックアタックも決め、チームは勢いを取り戻した。すると石川が足で拾ったボールを豪快にバックアタック、その直後セッター関田も足でつなぎ得点を重ねた。終盤にはリベロ山本がボールに飛び込んでのスーパーレシーブを披露、途中出場の宮浦もサービスエースを決め、そのまま日本が逃げ切りセットカウントを1-1とした。

第3セットは山内に変えて髙橋健太郎(28)が初めてスタメンで起用された。髙橋健は攻撃陣のおとりや自らも速攻を決めるなど攻撃にアクセントを加えた。西田や髙橋藍が得点を重ねた日本はいい流れを作りゲームを進めた。中盤ではここまでサーブにやや苦しんでいた西田が強烈な一撃を相手コートに打ち込みサーブポイント。終盤までもつれる展開となったが、先にセットポイントを握った日本は途中出場の甲斐がサーブで崩し、エース石川が決めてこのセットをものにし2-1とした。

第4セット、序盤は西田がチームをけん引する。アタックとブロックで得点をもたらした。セルビアは西田のサーブ前にタイムアウトをとるなど揺さぶりをかけてきたが、西田はペースを乱されず、オポジットの役割を果たしポイントを重ねた。中盤セッター関田が髙橋健の速攻を上手く使って3連続ポイント。日本はブロックからの守備が機能して、全員でつないだボールをアタッカー陣がしっかり決め切りこのセットも奪取。セットカウント3-1で強豪セルビアを退けた。

日本は次戦、10日に世界ランキング20位のブルガリアと対戦する。
※世界ランキングは試合前のもの

【試合後・西田選手】
「全員でしっかりといいバレーを繰り広げたと思いますし、みなさんの声援が届いていたので自分たちの力になって、みなさんととった1勝かなと思います。(サーブは)まだ心配なので、もうちょっと頑張って入れるようにしますけど、しっかりと良いクオリティで明日に臨めるように頑張りたいと思います。(パリ五輪予選同組のセルビアに勝利したことについて)自分たちは勝つことが自分たちの経験。多くの方に足を運んでもらってその中で勝つ姿を届けたいと一人一人が思っていることなので、きょうしっかり取れたことはひとつ良いこと。明日、明後日の2戦、しっかりと勝つ姿をみなさんにお届けしたいと思います」

【試合後・山本選手】
「最高でーす!!途中厳しい状況があったんですけど、チーム一丸となってコミュニケーションを取りあって良い形で勝てたので周りの選手に感謝しています。出てる選手出ていない選手一人一人が役割を全うして良いチーム。連戦が続きますが明日も全員で頑張ります。(今日本の守備は最高ですね?)最高でーす!!ありがとうございました」

【日本の得点】
西田 24
石川 17
髙橋藍 15
小野寺 6
髙橋健 6
関田 2
宮浦 1