今年、中条自動車学校を卒業した片野妃菜(21歳)さんは、二分脊椎による側弯症で身長が低く、左足の麻痺などもあるために、手だけで操作する手動式の車を運転しています。

【片野紀菜さん】
「アクセルとブレーキはレバーを使ってやっていて、押すとブレーキになって、引くとアクセルになっている」
後に自治体から補助金は出たものの、最初はおよそ90万円をかけて車を改造し、中条自動車学校のサポートを得ながら免許を取った片野さん。
【片野妃菜さん】
「今までは家族の送迎がないと通勤もできない状況だったのが、自分で通勤できるので家族の負担も減らせて、とても私もうれしいなと思って」

今や車は通勤手段として欠かせないものになり、家族の負担軽減や自立にもつながりました。中条自動車学校のきめ細かな対応や、整備会社の紹介といった支援に感謝しています。
【片野妃菜さん】
「なんでも丁寧に親切にしていただいて、快く受け入れてくださって、とても感謝しかありません」
中条自動車学校の思いは、県内企業の間にも広がっています。冒頭に紹介した伊藤さんの場合、車両整備で学校に協力している『ニッシン自動車工業新越』提供の補助ペダルを付ければ、運転免許センターでの検査などでおよそ10万円の追加費用で運転免許が取れることが分かりました。

伊藤さんの車を調整していたのは、『ニッシン自動車工業新越』の山崎さん。山崎さんの会社は福祉車両総合メーカー『ニッシン自動車工業』の柏崎市にある販売代理店で、身長が低い人が使う補助ペダルの装着や、足の不自由な人が手だけで運転できる手動式の車への改造など、福祉車両の整備も行っています。伊藤さんが使っていた補助ペダルは、会社にあった部品を代用できたため今回、特別に無償での提供が実現しました。
【ニッシン自動車工業新越福祉課 山崎裕也課長】
「中条自動車学校は他の自動車学校さんに比べて、障害者支援にかなり力をいれているな、とはすごく感じました。本当、ユーザーさんと面と向かって『どうしよう、ああしよう』ってお話をちゃんと進めてくれるし、やっぱり真剣に向き合ってくれるんですよね」
