■コロナ禍の患者は“真面目な人”ばかり


男性が通う「さくらの木クリニック秋葉原」では、「断酒デイケア」という酒の問題を話し合うミーティングが行われています。

クリニックによると、初診患者の3割近くが、コロナ禍の生活で「アルコール依存症」を発症・顕在化させていました。その多くが30代から50代の働く世代だと言います。

さくらの木クリニック秋葉原 倉持穣院長
「元々は真面目で、仕事にもむしろハイパフォーマンスを出しているような人。とてもパッと見ると依存症に見えないような人ばかりです。コロナ前は休んじゃうとか遅刻しちゃうとか酒臭いとかで発見されていたのが、今はリモートの時代だから問題がわかりにくい。自分でも異常がわからなくなって進行してしまう人が結構いる」

■「酒が好きな人だったら誰でもなり得る身近な病気」


女性の患者も増えています。医療関連の企業に勤める40代の女性も、コロナ禍で「アルコール依存症」になりました。

診断された女性
「月1回ぐらいから毎日ぐらいの飲酒ペースになりました。ビール350mlを1~2本と、まっこりとかワインを1本くらい飲んでました」

きっかけは、2020年4月、コロナ感染の疑いで自宅待機となったことでした。体は元気だったため時間をもてあまし、毎日、家でお酒を飲むようになったと言います。
そして復帰後も・・・

診断された女性
「疲れて帰ってきて、お酒飲んでいると疲れが麻痺するんですよ。なので、またそこから動ける。ご飯作るのはお酒飲んでいた方がスムーズですね、不思議と。自力ではやめられないと思ったんですよね」



医師に断酒を勧められ、女性は2021年6月、専門外来を受診。薬の効果もあって、今はお酒を飲んでいないと言います。

クリニックの院長は、女性の方が体質的にアルコール依存症になりやすいと話します。

さくらの木クリニック秋葉原・倉持穣院長
「女性の方が脂肪が多い。脂肪はアルコールが溶けにくいから血中濃度が上がりやすい。依存症というと、昔は“アルコール中毒”と言われていて、偏見があって特殊な病気と思われているが、そうじゃなくて。酒が好きな人だったら誰でもなり得る病気、身近な病気だと思ってもらった方がいい」

■まずは自宅で飲む量を把握することから


山本キャスター:
厚生労働省によりますと、アルコール依存症が疑われる人は国内に303万人(推計)いるということなんです。ただ、実際に医療機関を受診した人は10.2万人。30人に1人しかいないということになるんですね。



小川キャスター:
受診のハードルが高いと感じる方もいらっしゃるかと思います。まずは自宅で飲む量を把握してみたり、飲む量をコントロールしたりということから始めてもいいかもしれません。心と体、大切になさってください。