■「国会の景色が変わった」 国対幹部の言い分


国対にも言い分はある。去年の衆院選の結果、「国会の景色が変わった」というのだ。国民民主党は与党にすり寄り、共産党との距離は自ら作り、以前のような国会での野党共闘は成立しなかった。
ある議員は「これまでは立民が『審議拒否だ』と席を立てば、国民も共産も一緒に立ってくれた。今は全くそういう雰囲気はない」と話す。元幹部は「俺たちの時代と全然違う。大変なのはわかる」と同情する。

また、馬淵氏は国会が進むにつれ、周辺に「代表が対立軸を示さない」などと、泉代表への不満を口にするようになった。ある議員は「馬淵さん自身は、もっと追及したい人だ」とも語る。枝野前代表のように、党首討論以外の質疑でもっと泉代表が前面に出るべきだとの声も党内にはある。しかし泉代表は予算委員会の集中審議などで質問に立つよう促されても、「他の人に」などと言って断ることがあり、馬淵氏が不満を示していたと関係者は話す。

■“ヒアリング”の復活で成果


こうした中、国対が攻撃に転じる場面も出てきた。

知床沖の観光船沈没事故では、国対を中心に追及チームを作り、実質的にヒアリングを復活させた。以前のように声を荒らげることはなく、理詰めで国交省の確認体制の不備を追及し、政府から資料の開示や、隠れていた新事実をあぶり出すことに成功した。

また、週刊文春が報じた細田衆院議長のセクハラ疑惑についても、馬淵氏は維新や国民、共産を巻き込んで「議長自身が説明するべき」と迫っている。

さらに泉代表も、5月になって内閣委員会で岸田総理に直接質問し、26日に開かれる予算委員会で、再び岸田総理と直接対決する方向となるなど、存在感のアピールに取り組む姿勢を見せるようになった。立民はさらにウクライナ問題などについての集中審議を求めている。もし実現すれば、ここでも泉代表が質問に立つべき、との声も党内にはある。

泉代表は都内で開かれた講演でわざわざ、こう強調した。

「私が就任してから『政策立案型政党』という言い方をしてきた。ただ、皆様に知っていただきたいのは『批判型から政策立案型への転換』ではない。必要な批判を行いながら、政策提案もやっている」(5月11日講演)

参院選を前に、立憲民主党は存在感を出せるか。来週、開催される予算委は生き残りをかけた正念場とも言えそうだ。

TBSテレビ政治部 野党担当