泉体制発足後も、立憲民主党の支持率が振るわない。原因は様々な指摘があるが、一つには国会で見せ場を作ることが出来ていないと、馬淵澄夫国対委員長に党内から批判が出ている。一方で馬淵氏は周辺に泉代表への不満を漏らすなど、執行部間のコミュニケーションの悪さを指摘する声もある。
そんな中、自民党と公明党の綱引きの結果、政府が補正予算案を提出することになり、いわば「棚ぼた的」に来週から予算委員会が開催される。支持率が低迷する立憲民主党にとっては、夏の参院選を前に最後の見せ場となる。果たして反転攻勢となるか。

■「ファクト重視」打ち出すも「ナッシング(存在しない)」に


「この国対では、ファクトに基づいた、事実に基づいた徹底審議を強く求めていく」

国対委員長に就任した翌日。記者団を前に「ファクト重視」を宣言した馬淵氏は、週刊誌をもとにした質疑を行わないなど、前体制との違いを打ち出した。これは、泉代表が「批判ばかり」と指摘される党のイメージを、政策立案型に転換したいという意向を汲んだものでもあった。

馬淵澄夫 国対委員長


馬淵氏は「官僚のつるし上げだ」と批判が多かった「野党合同ヒアリング」を廃止。委員会審議も攻撃的な追及スタイルから「お行儀が良いもの」(幹部)に変質させた。

その結果、何をもたらしたのか。・・・“何も残らなかった”と、幹部は自嘲する。

「今、立民は存在感が全くない。“バッシング(批判)”から、“パッシング(無視)”、そして“ナッシング(存在しない)”の道をたどっているよ

■「国対は何をやっているんだ」


実は、今の国会では、与党側が野党側に譲歩する場面が多くなっている。これに馬淵氏は「総審議時間、予算審議日数が過去10年で最長になった」と胸を張るが、あるベテラン議員は「聞いてて恥ずかしくなる。論戦が低調だから与党が譲っているだけ。追及が激しかったら恐くて審議時間なんてくれない」と批判する。
与党幹部に「こんなにつまらない国会は初めて。野党の追及が甘すぎる」と言わしめるほど、国会で存在感を示せず、党内で苛立ちが広がった。

「堀内前ワクチン担当大臣の不安定な答弁は、もっと攻めるべきだった。国対は何をやっているんだ」(関係者)

「なにもしないから有権者に立民の姿が見えない。戦い方を知らない人ばかりだ」(ベテラン議員)

衆議院で2022年度予算案が通過しようとしていた今年2月、こうした不満を前に、ある国対幹部は「力不足を痛感した」と力なく語った。

JNN世論調査・立民支持率グラフ