湯梨浜町教育委員会事務局 松本真さん
「初めてのことでしたので。手探りの状態から始まりました」
地元の小学校に通いたい。そんな恵美里ちゃん親子の願いを受けて、町は入学の3年前から少しずつ準備を進めてきました。
追い風となったのは、2021年9月に施行された医療的ケア児支援法。保育所や学校への看護師配置など、家族に対する国や自治体の細やかな支援が「責務」となったのです。
湯梨浜町は補正予算に学校の改修費を計上し、恵美里ちゃんのケアに必要な器具の洗浄に使う給排水設備の整備、ベッドなど備品の設置費用を盛り込んだほか、学校に常駐する看護師の募集も始めました。

そして恵美里ちゃんは、地元の羽合小学校に入学することが決まりました。人工呼吸器を常時装着する医療的ケア児が一般の小学校に入学するのは、鳥取県内では初めてのことでした。
一方で晶子さんは、別の問題とも直面しました。