日米首脳会談の注目点は?ホランキャスターがバイデン大統領の盟友、エマニュエル駐日大使に話を聞きました。
■アメリカ駐日大使が語る バイデン大統領の人物像とは

2022年1月に日本に着任したばかりのエマニュエル大使。ツイッターでは、日本で野球観戦したり、電車に乗ったりと庶民的な面も見せています。阪急電車に乗ったときには「阪急電車、ハンキューベリーマッチ」とつぶやいたことも。
ホラン千秋キャスター:
これまでの日本の印象はいかがですか?
アメリカ エマニュエル駐日大使:
色々ありますが、日本の方は驚くほど寛大で親切で、文化は本当に豊かで繊細です。(出身地の)シカゴのピザの歴史は素晴らしいのですが、東京で一番美味しいピザを味わえるとは思わなかった。本当に多様であると同時に、独自の文化や料理を誇りとしています。料理も芸術も素晴らしい。褒めるしかないです。
もうひとつは、京都、沖縄、大阪、神戸で体験しましたが、私は市場が大好きなんです。関西、東京の魚河岸に行きました。オリンピックのために(築地市場を)撤去することになったのが信じられませんでした。

インタビューの約束時間の前に姿を見せ、ホランキャスターを誘って大使公邸の中庭を散歩するなど気さくな人柄のエマニュエル大使。じつは、スゴイ人なんです。
1993年からクリントン政権の主要メンバーとして大統領上級顧問を務めると、2008年からはオバマ元大統領の首席補佐官を務め、さまざまな政策実現に貢献しました。当然、バイデン大統領とも近い関係にあります。
ホランキャスター:
バイデン大統領とは長く仕事をともにされ、よくご存じだと思います。バイデン大統領はどんな人ですか。
エマニュエル駐日大使:
いくつかありますが、彼は家族をとても大事にします。そして、周りにいる人たちの家族も大事にします。涙が出てくるので避けたい話なんですが、3年前に私の父が亡くなりました。大統領はそのことを知っていて、最初に掛かってきた電話は彼からだったのです。私は彼の家族とも親しい関係です。
私がオバマ元大統領の首席補佐官を務めていた際、バイデン副大統領(当時)の執務室と私の部屋はとても近かったんです。お互いのオフ ィスを行ったり来たりしていました。1日6回です。お互い言いたいことが全て言えました。
他に挙げるとすれば、シカゴに飛行機で戻ってくる際、私たちはエアフォース2に同乗していました。私が首席補佐官だった当時です。私の真ん中の娘が一緒でした。彼は娘を、当時12歳だったと思いますが、自分のキャビンに呼び20分間話をしていました。「政治の世界ではお父さんと一緒に育ってきた」といった話です。頭をなでられるだけでご機嫌になる年頃の娘と20分も会話していたんです。それがジョー・バイデンです。本当に心がとても広い。そして常にとても繊細です。
私はホワイトハウスでよくこんな冗談を言っていました。ホワイトハウスが優しいのは大統領一家に対してだとね。しかし、バイデン氏の場合、そうではありません。自分の家族も大事ですが、人の家族も大事にする。彼についてはいくらでも話せるけど、時間が足りないですね。