かっこよさ・かわいらしさも重視

制服に関する議論は3年前から始めたということですが、その前から、永井先生が「性の多様性」についての下地を作っていたこともあり、導入そのものへの異論はなかったとのことです。一方、機能性やデザインに関する議論は白熱していたそうです。つまり、ジェンダーレスにこだわりすぎて「かっこよさ」や「かわいらしさ」をそぎ落とし過ぎてしまうのも大多数の生徒にとってマイナスだと考えたということです。

創立以来、行田中学校では男子は学ランだったのですが、今年度からは男女ともにブレザーにネクタイ、下はズボンのスタイルが基本。オプションとして誰でもリボンとスカートを選べるとしています。ブレザーの上は深みのある黒、下のズボンとスカートはグレーを基調、ネクタイとリボンは藤色=淡い青みのある紫色になりました。また、スカート・ズボン、そしてネクタイ・リボンどちらを選んでも違いがあまり出ないよう、同じ柄で統一されています。

生徒たちの反応は?

新しい制服を着用している新1年生の女子生徒と、それを見た3年生の男子生徒の反応です。

船橋市立行田中学校 1年女子生徒
「上の人たちが着ている制服より色が落ち着いていてかわいいし、風が強い日でもそんな寒くないので、とっても助かってます。小学生の時、スカートあんまり履いたことがなかったので、ズボンを選べていい感じです」

船橋市立行田中学校 3年男子生徒
「一人一人が自由に選択できることによって、見た目で個性が出たり、その人らしさを強調できる部分もいいと思います」