千葉県の船橋市立行田中学校では、今年度から制服のデザインが一新されました。最近増えている「性別にとらわれない形」の制服なのですが、これを主導したのがトランスジェンダー当事者である教務主任の先生。詳しい経緯を取材しました。

組み合わせは自由!選べる制服

行田中学校でも、女子のズボンやネクタイ着用は段階的に許可されてきましたが、今年の新入生から変わったのは、男子生徒もスカートやリボンの着用を選べるようになったこと。導入の経緯について、トランスジェンダー当事者として議論を主導した教務主任の永井恵先生に聞きました。

船橋市立行田中学校 教務主任 永井恵先生
「創立以来一度も見直されてこなかったといった事が導入のきっかけです。本校では私自身がカミングアウトしていたこともあり、1000人生徒が在籍していれば1人はいてもおかしくないトランスジェンダー当事者への対応の必要性は、職員も徐々に理解をしていきました。女子用のスラックスやネクタイといったオプションの導入では限界が見えてきたこと、毎年3年生を対象に実施している性の多様性に関する授業展開を通して職員も着実に学んでいってくれたことから機が熟したと判断して、保護者も交えた検討委員会の設立へと繋げることができました」