全国各地の奇祭 「女装」に暗闇から「笑い声」

南波キャスター:
全国に目を向けていきますと、「変わった掛け声」もあるんです。
山梨県の奇祭「おみゆきさん」というお祭り。「川の氾濫防止を祈願して堤防を練り歩く」というお祭りで、女性の神様を驚かせないように、担ぎ手の男性が“女装”して行うというものなんです。

そんなお祭りの掛け声は「ソコダイ」という掛け声。「ソコダイ=目的地はすぐそこだ」という意味で、長い距離を歩く、担ぎ手を励ますために発声しているそうです。

また、神輿を担ぐ際の、独特のステップは川の「氾濫防止のために堤防を踏み固めて丈夫にする」という狙いもあって、このようなステップになったそうです。

ホランキャスター:
お祭りはやはり疫病退散であったり、災害が起こらないように、というような思いを込めて行うことなので、土地の特色が表れますね。

野口 宇宙飛行士:
「おみゆきさん」の堤防を踏み固めるって、すごくいいですよね。その地域の防災意識みたいなものが見えるような感じですね。

南波キャスター:
他にも、こんな特色のあるお祭りもあります。去年3年ぶりに復活しました、名古屋「熱田神宮」の奇祭「オホホ祭り」。どのような祭りかというと、明かりを全て消した境内から笛の音色とともに、「わははは」と笑い声が。

なぜ笑っているか、祭りの由来は、熱田神宮の御神体・三種の神器「草薙の剣」にありました。この「草薙の剣」は飛鳥時代に僧侶に盗まれましたが、暴風で盗んだ僧侶は逃走に失敗。その後、「草薙の剣」は皇居で保管されることとなりましたが、18年後に返還され、神職たちが喜び合った、というもの。正式名称「酔笑人神事(えようどしんじ)」と呼ばれて、それ以降語り継がれているというものもあります

ホランキャスター:
そのときの気持ちも大切に伝承してるんですね。

日比キャスター:
外国の方にとっても、こういった日本のお祭りというのは、とってもユニークですし、本当にカルチャーを知るものになりますから、カメラを抱えてらっしゃる方も多かったですね。

野口 宇宙飛行士:
これでコロナも落ち着いてきて、こういうお祭りがいろいろ出てくるといいですね。

ホランキャスター:
地元の方以外も参加できるものってありますので、そのお祭りをめがけて参加される、海外の方もいらっしゃるみたいで。こんなこと体験したことがない、という驚きと感動をぜひ持ち帰っていただきたいと思います。