日本全国を徒歩でリヤカーをひいて1周。この夢に挑戦している2人がこのほど、青森県を訪れました。苦労が絶えない県内の旅路を支えたのはおいらせ町の男性との奇跡的な出会いでした。

坂道をリヤカーをひいてのぼる藪根さん

徒歩でリヤカーをひいて日本一周。この壮大な夢に挑戦しているのが藪根頌己(やぶね・しょうき)さんです。

※藪根頌己さん(33)「人生の格言にしている言葉があって、戦国時代の人の言葉で、『願わくば我に七難八苦を与えたまえ』という言葉があって、それをモットーに生きています」

一緒に歩いているのは、パートナーの晃子(あきこ)さん34歳。2人は役割を分担していて、晃子さんは藪根さんの仕事である荷物の運搬は基本的に手伝いません。

※晃子さん「(リヤカーは)押さない。あれくらいの坂なら押さない。手伝ったら『押さないでいい』と言われる」

荷物は総重量で250キロ以上、かなりの重労働です。

※藪根頌己さん「できるだけ風呂を目的地にして、汗を流したいというのがその日のモチベーション」

日本一周ふたり歩き、出発地は兵庫県西脇市でした。2022年2月2日から日本海沿岸を北上し6月に本州最北端の大間町へ到達します。

そしてフェリーで北海道へ渡ると約10か月かけて巡り、4月30日にフェリーで大間に戻り今度は太平洋側を南下していました。このふたり歩き、もともとは藪根さんが計画し晃子さんに持ちかけたのが始まりです。

※晃子さん「『歩いて日本一周へ行こう』と誘われたけど、言っているだけだろうとずっと思っていて、本当に行くと初めは思っていなかった。楽しそうだなと思っていたので、荷物を持ってくれるいいかなという軽いノリでついてきました」

※藪根頌己さん「荷物は全部僕が持つという条件です。僕がリュックを2つ背負って歩くのはできないので、リヤカーを考えた。そうしたら、リヤカーがあるなら、ゴミも拾えるなと」

こうして、始めることになったゴミ拾いは、晃子さんの担当です。道路に落ちたゴミを分別しながらリヤカーに載せ、地元の自治体まで運び処分してもらっていました。この日、八戸市に引き渡したゴミは36.5キロにのぼります。

八戸市の担当者にごみを引き渡す