「奮闘を期待しているが、ハリウッド映画ではない」

ロシア国民が敗北を予感するほど不安がっているウクライナの大規模といわれる反転攻勢。しかし、イギリスの外相は冷静に言った。

イギリス クレバリー外相
「ウクライナ軍の奮闘を期待しているが、ハリウッド映画ではない。現実的になる必要がある」
確かに今劇的な展開ばかりが語られ過ぎている傾向はある。ウクライナ・レズニコフ国防相は「何をもって成功と見てもらえるのかわからない」とこぼした。

防衛研究所 兵頭慎治 研究幹事
「ウクライナ側の反転攻勢には欧米諸国の期待値が高い。上手くいかなかったときに兵器供与を含む支援が緩んでいく可能性が…。場合によってはこれ以上支援しても難しいと、“和平機運”が外から高まる。(ウクライナとしては)こういうことは避けたいので、欧米の期待値を下げながら長期支援につなげていきたい・・・」

誰もが戦争より和平を望んでいる。が、安易な和平、妥協はできないのだろう。

朝日新聞 駒木明義 論説委員
「レズニコフ国防相は“この戦いはマラソンなんだ”と言った。確かにそうだと思う。反転攻勢がかなりうまくいったとしても、領土全て奪還は非現実的…。プーチン政権が続く限りウクライナを侵略しようという志向は変わらないわけですから・・・」

先はまだまだ長そうだ。

(BS-TBS 『報道1930』 5月10日放送より)