「沖縄のアメリカ軍基地を東京湾に引き取る」。強烈な公約を掲げ、去年行われた参院選・東京選挙区に出馬した中村之菊(なかむら・みどり)さん。先月、同じ公約を掲げて千葉県議選に挑みました。千葉県の有権者の共感を得られるとは言い難い公約を掲げた、中村さんの新たな闘いを追いかけました。

千葉県議選に立候補した右翼の女性 なぜ沖縄の基地問題を公約に…

先月行われた千葉県議会議員選挙。Jリーグ・柏レイソルのホームタウンでもある、ここ柏市選挙区では5つの枠を6人で争いました。

中村之菊さん「中村之菊です」
市民「すごいですね、こんなギャルなのに。選挙に出るんですね」

東京出身・柏市在住、中村之菊さんも候補者の一人です。

千葉県議選に出馬 中村之菊さん「異次元の少子化対策だってそうじゃないですか。小学生、中学生の給食費をまだ徴収しておいて、何が異次元の少子化対策なんだと」

中村さんが掲げるマニフェストは給食費無償化や女性活躍社会。そして『米軍基地を千葉に面した東京湾に引き取る』ことです。

中村之菊さん「私は沖縄の米軍基地を東京に引き取ることをリアルにやりたいわけですよ。みんながどう思っているかは分からないけど、選挙のプロセスを経ないと基地は無くならないと思うし。私は本気でそう思っている」

中村さんは10代で結婚、出産。そして18歳の時「身近な人を守ることが国を守ること」と叫ぶ街宣に魅せられて、右翼の世界に飛び込みました。2016年ごろ、自ら塾長を務めた右翼団体で取り組んだのが沖縄の基地問題です。

(基地に向かって抗議する中村さん・2019年)
「皆さんがこの施設を、今後子どもにもこの施設が必要なんだと主張するのであれば、それは違うよと思うわけです」

自主独立を目指す右翼として、アメリカ軍専用施設の存在も、その70%以上が沖縄に集中する現状も見過ごすことは出来ませんでした。