“第9波” の兆し──大事なのは ”数” よりも “どのくらいの被害か”

『今後、第9波はくるのか?その時どうすれば良いのか』専門家に話を聞きました。

長崎大学病院 森内 浩幸 教授:
「多分、もう5月中にでも “第9波”というのがもうはっきりと出てくる。
ピークを迎えるかどうかわかりませんけど、少なくとも第9波の立ち上がりは確実に捉えられるだろうと思います。
ただ大事なことは、それがどのくらいの被害を与えるかということであって、どんなにいっぱい感染しても、(健康上)リスクのない人たちを中心に拡がり “普通の風邪”ぐらいっていうことであれば、それ以上の問題はない。
『高齢者とかいろんな基礎疾患を持っている人たちをどう守っていくか』ということに主軸を置くべきであって、“感染者の数がどのくらい出ました” ということを気にするようなことではないと思います」

感染した場合、早めの診察・治療が拡大防止と命を守ることにつながります。

新型コロナの感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザと同じ『5類』に引き下げられることで、患者の受け入れは『指定病院』だけでなく、『全ての医療機関』でできるようになります。
長崎県は、現在624ある外来患者の受け入れ機関が、8日時点で720程度に。その後も増加すると見ています。

長崎県感染症対策室 長谷川 麻衣子 室長:
「コロナの確保病床を持っている持ってないに関わらず ご対応いただく方針を、県内の医療機関の皆様とも共有をして、感染対策や応召義務についても説明会などで周知を図って 対応する医療機関を広げていきたい」

【住】長崎県内では、感染者の数が前週同曜日を超える日が多くなっていますが、5月8日以降は、新規感染者の数の発表は毎日ではなく週に1回となります。

【平】感染症法上の扱いは変わっても、新型コロナウイルス自体が5月8日を境にその性質を変える訳ではありませんし、コロナ禍はまだ完全に終息した訳ではありません。
一方で、経済は回していかなければならないですから、第9波の兆しが今月中にも訪れるかもしれないという見方がある中『感染者数を再び激増させないこと』が “経済を回していく必須条件” といえます。

これからも基本的な感染対策を継続し、仮に罹患した場合は、人に感染させない意識を持つことが、まさに “withコロナ” の社会経済の活発化、ひいては私たちの暮らしの安心に直結すると思います。