ずらりと並んだお弁当。値段はどれも250円、税込み270円です。広島市中区河原町にある『新鮮市場GOGOやまぐち』の名物弁当は、いまも変わらぬ値段で販売されていました。

訪れた客
「助かっています。」
― 安い?
「だいたい安いですね。」
― 週にどれぐらい来店?
「週3日は来ます」


新鮮市場GOGOやまぐち 平田憲造本部長
「250円弁当は、もう17年ぐらいやっている。当時から比べると、仕入れ価格がもう全部上がって…」
― 上がったものは?
「油や小麦とか。10%から15%ぐらい上がっています」


からあげ弁当のもも肉は40円のアップ。塩さば弁当のサバは30円の値上げ。


そのほか、調理に使う油は2倍の値段となりました。

それでも名物弁当ゆえに、なかなか値上げに踏み切れないのが現状です。ボリュームを減らすこともせず、毎日、10種類・およそ800個を売り場に並べています。


中根夕希キャスター
「わたしは肉団子弁当にしました。このお弁当もご飯を炊く電気代に。あとパスタも小麦ですよね。さらに野菜も高騰していますから。でも、これで250円なんです。」


「甘辛さもいいですし、すごくふわふわしていて、おいしいです。大満足です」


キャッシュレス決済をやめ、クレジット会社に払う手数料を節約したり、これまで培った取引先との信頼関係で仕入れ価格を抑えたり…。250円弁当は今もなんとか赤字だけは避けられているといいます。


新鮮市場GOGOやまぐち 平田憲造本部長
「本当は税込みで300円ぐらいにはしたいんですけど、手作りで『本当においしい』と言っていただいているので。安売り魂は信念なので、ずっとやっていきたいと思っています」