かつてシーボルトが長崎に開いた「鳴滝塾」の模型の複製品がこのほど完成し、長崎市のシーボルト記念館で展示されています。

ドイツ人医師・シーボルトの初来日からことしでちょうど200年。
江戸時代、医学や植物学を志した数百人が集まり学んだといわれる鳴滝塾。

ドイツ・ミュンヘンの五大陸博物館に所蔵されている模型をもとに、長崎市が木と和紙で複製しました。

長崎純心大学 宮坂正英客員教授:
「恐らくシーボルト事件の影響でしょうけど、鳴滝塾に関する資料というのは本当に少ない。鳴滝塾の建物に関しては決定的な資料になるんじゃないか」

長崎純心大学 宮坂正英客員教授:
「左側の方になんか小さな家がついていますよね。どうもこれ茶室だったみたいなんです」

シーボルトが塾を開く前は当時の諏訪神社宮司・青木家の別荘だったという説もある鳴滝塾。
ふすまの絵や敷居など、細部まで忠実に再現されています。
長崎純心大学・宮坂正英客員教授:
「日本中から人が集まって若者たちが西洋医学を学ぶ場が長崎にあった」

長崎市によりますと、模型は原寸大の鳴滝塾の復元を検討する上でも重要な資料となるということです。

長崎純心大学・宮坂正英客員教授:
「模型の形と残っている跡が合う。建てられたら面白いですね。夢は広がりますよね」
鳴滝塾模型の展示は今月7日までで、秋に予定されている来日200周年の特別展でも再び展示されるということです。