エアレースパイロットの室屋義秀さんが、次の世代のパイロットを発掘して育てる、日本初のプログラムが始まりました。
今回、室屋さんの呼びかけに答えて全国から集まったエアレースパイロットの候補生は、20歳から38歳までの男女32人。「夢」と「志」を抱いて臨んだ初めてのキャンプ(訓練)が行われました。

訓練初日の朝、飛行場の駐車場には福島県外ナンバーの車が並んでいました。
東京から参加した会社員(36)「空がすごい好きでずっと競技に出たかったので、すごいチャンスが訪れたと思って」
千葉から参加した大学生(21)「中学生の時に初めてエアレースを見て、その頃から憧れているので、なりたいという強い気持ちを持って来ました」
岡山から参加した会社員(22)「僕は本気です。もちろん本気じゃないと来ない。もし受かったら福島県に移住する」
その頃、室屋さんは少し落ち着かない様子で候補生たちを待っていました。

室屋さんはこの春、相次いで新しいチャレンジを始めました。そのひとつが新しい国際大会「エアレースX」の立ち上げです。
「エアレースX」は、バーチャルとリアルが合体した新しいエアレースです。この大会に備えるとともに、若手の日本人選手を発掘しようと始まったのが、もうひとつのチャレンジ 「レースパイロット・プログラム」です。
夢と志を抱いて若者たちが集まってきました。参加者は20歳から38歳の男女32人。エアレースパイロットを育成するプログラムは日本では初めてで、訓練にかかる費用はレースチームが負担します。

憧れの室屋さんが目の前に現れました。
室屋さん「みなさんおはようございます。元気ですか」

このプログラムでは、通常10年以上かかる訓練を効率的に行い、5年後のデビューを目指します。
室屋さん「目指すは世界一。そこを目指す人だけを対象にしてトレーニングしていく。習ったものを吸収して下さい。免許を持っている人もいると思うが、自己主張不要です。それすると(成長が)止まります。まずは一気に、こちらから言ったことは全部習得する」
最初のテストは自己PRです。与えられた時間は2分間。

エアレースパイロットとしての適性を見るため、厳しく審査されます。
参加者「自分も女性パイロットのパイオニアとして頑張りたい」
参加者「正直言います、お金です。(訓練に)お金がかからないというところにすごく魅かれました」
参加者「まず短所から話すんですけど、こうやって人前で話すのがとても苦手で」
参加者「競輪にはA級とS級ランクが2つ分かれています。私はそのS級にまで昇り詰めることができました」