企業の決算発表がピークを迎えました。12日までの統計では、およそ73%の企業が増益を発表しました。その企業が稼いだお金はどこに消えるのでしょうか。

13日の東京株式市場、日経平均株価は、600円以上値上がりしました。背景にあるのは、好調な企業の決算。

トヨタは3兆円に迫る営業利益に。ソニーも初の1兆円超えとなりました。

12日の時点で、73%の企業が増益を発表し、300社以上が過去最高益となりました。その牽引役はグローバル企業。

新型コロナから世界経済が回復した需要を取り込んだほか、円安も利益を押し上げました。

【経済部 品田亮太記者解説】
グローバル企業の好業績が相次いでいますが、日本の私たちの生活が豊かになった実感はありません。背景の一つとして、構造上の問題があります。

日本の製造業はこの20年で、海外生産比率を2倍まで伸ばし、海外で稼いだ利益を再び海外へ投資しています。その結果、国内にはその恩恵が戻ってこず、日本経済は低迷したままです。

失われた20年を取り戻すために、企業には国内への設備投資や、賃上げなどの「人への投資」が求められます。