離島留学制度を利用して、壱岐高校に通っていた男子生徒が先月行方不明となり、その後遺体で発見されたのを受けて、長崎県は制度の課題を検討する委員会を設置し、20日初会合を開きました。

今回設置されたのは、離島自治体の関係者や有識者らでつくる「これからの離島留学検討委員会」です。

離島留学制度は、語学やスポーツなど特色ある学びを目的にスタートし、これまでに壱岐市・対馬市・五島市の5つの高校に1,129人が入学しています。

しかし先月、壱岐高校に通っていた茨城県出身の男子生徒が行方不明となり、その後、遺体で発見され、運用面に課題がなかったか検討されることになりました。

県教委:
「支援員を子どもたちの声を拾い上げるために配置していたが、今回のような案件を踏まえると、どういうところのサポートをより強めていけばいいのか」

検討委員:
「なりたいものがあって来ている子どももいれば、環境を変えたいと来ている子どもいると思う。(入学した経緯の)実態把握が、まだ十分でなかったと思う」

20日の会議では、離島の高校に入学した生徒のおよそ2割が、その後転学や退学をしていることや、生徒を預かる『里親』の不足などについて委員から指摘が相次ぎました。

長崎県では生徒や保護者へのアンケートも行い、8月下旬をめどに改善策を取りまとめる方針です。