「ウマが先です」365日が“ウマ中心”
馬術部の朝は早い。午前6時35分、北宇和高校の最寄り駅に始発列車が到着。3人の馬術部員が降りてきた。
馬術部 松浦 夢部長(3年)
「Q.眠たくない?」
「だいぶ慣れました。汽車の中で寝ているので」
向かったのは教室…ではなく馬小屋。学校での1日はエサやりから始まる。
それぞれのウマを観察しながら、エサの種類や量などを調節する繊細な作業だ。
昼休み。チャイムが鳴ってすぐに、校舎から3人の部員が走って出てきた。
馬術部 大西 瑠依さん(2年)
「Q.みんな何で走ってる?」
「急いでウマにエサをあげるためです」

昼休みといえば楽しみなランチタイム。それはウマも同じだ。動物であるウマの世話は、もちろん365日休みなし。部員たちが交代で行う。それはウマとの信頼を築くための大切な練習の一部。昼のエサやりを終えると、当番の部員もようやく昼食だ。
馬術部 松浦 正人さん(3年)
「Q.自分の事は後回し?」
「ウマが先です。(友達から)大変そうだねと言われます」
45分間という短い昼休みの間に、ウマと自分のランチを急いで済ませ、午後の授業へと向かう。
北宇和高校は学校存続のため、全国から生徒を募集していて、この春には馬術部に東京出身の生徒が入部した。今年度の最大の目標は、強豪ひしめく中四国予選を勝ち抜き、インターハイに出場することだ。
馬術部 松浦 夢部長(3年)
「1日1日の練習が大切なので大事にしていきたい。インターハイ予選を通過してみんなでインターハイに行きたいです」
ディープインパクトの息子、R・カレラをはじめ、部員たちは3年間を捧げたパートナーと全国の大舞台を目指して汗を流している。
