「無事生まれてきてくれてありがとう」震災直後に生まれた少女はいま…
熊本地震から7年。“最後”の仮設団地は閉鎖に。そして南阿蘇鉄道は7月に全線開通へ。
震災の年の2016年に生まれた子どもたちは小学生になりました。

臼間野花保(うすまの・かほ)さんもその一人です。母の彩佳さんは、当時、震度6強を観測した熊本市にいました。
その時、お腹の中には花保さんが…
予定日までの1週間。避難生活を余儀なくされました。
ーー出産は一大事だけれども、そこだけに集中することができない環境だった?
母・彩佳さん(34歳)「そうですね。子どものことだけ、赤ちゃんのことだけではなかったですね」
2016年4月22日、3222gの花保さんが産まれました。
ーー(出産時の母・彩佳さん、花保さんの写真を見て)この写真の彩佳さんの顔はすごく幸せそうですね

彩佳さん「無事生まれてきてくれてありがとうの思いでいっぱいでした」
しかし、この時の熊本は水やガスがまだ完全に復旧していません。
彩佳さん「沐浴は必要最低限だったので、頭にまだ血の塊がついてるような感じで。退院の日に綺麗にしてもらいました」

ーー産まれたばかりのときお風呂も入れなかったんだって
花保さん(6歳)「いつも水は手を洗うときに使うから(当時の水不足を知って)そうなんだって思った」
震度7を観測した益城町の実家には、7年経った今も“震災の爪痕”が残っています。

ーー庭に敷き詰められているのは何ですか?
彩佳さん「元々この家にあった瓦が、ほとんど地震で落ちちゃって。だいぶ捨てたんですけど、処分が大変で、砕いて、もう庭に敷き詰めてるような感じですね」
地震で落ちた瓦が庭の一部になっていました。