「こういう面白いビジネスがあるんだなと/すごい心に残っていて」
日本海に面した港町、後志の岩内町。
その高台に、景観と温泉が自慢の宿「岩内高原ホテル」があります。
敷地内で、数年前まで別館として使っていた建物に入ると…
(岩内高原ホテル・荒井高志さん)
「こちらがクラフトビールの醸造所です」
クラフトビール作りが始まったのは、宿の3代目である荒井さんが、ハワイに語学研修へ行ったことがきっかけでした。
(岩内高原ホテル・荒井高志さん)
「(ハワイに)クラフトビールの工場兼レストランバーというのがあって、
エリアがワイキキとかと離れているにも関わらず、すごく外国人が集まっていたんですね
ビールは楽しいというところをみんなに伝えたい」
ビールのラベルには、ホテルから見た日本海の景色とホップの実が描かれています。
実は岩内町は、1871年に開拓使に雇われた外国人、トーマス・アンチセルが道内で初めて野生のホップを見つけた場所で、のちの「サッポロビール」設立へと、つながっていきます。

町内では、去年からホップの試験栽培も始まっていて、荒井さんは、岩内産の原料を使ったビールづくりにも挑戦します。
(岩内高原ホテル・荒井高志さん)
「ここは醸造所でこの奥がレストランバー、ビアバーになってます。
そのまま上に上がりますと10部屋あるので、
そのまま酔いつぶれることができるという施設になっています」

ビール醸造所と宿泊施設が一体となった施設は、来月下旬から7月の開業を目指し、準備を進めています。
ワインにウイスキー、クラフトビールなど日本酒以外にもさまざまな種類に広がっていく、道産の酒づくり。
道産ワインを応援するプロジェクトを、先月に発表した北海道大学の吉見宏副学長は、その理由を、こう指摘します。
(北海道大学 吉見宏副学長)
「そもそも北海道の気候というのは、酒造りを向いていた部分がある。
地元の水と、それから酒の材料、地域地域で(特徴が)違うようなお酒を
日本酒以外のもので受け入れられるような、豊かさというものが
日本人にもできてきたなというのを感じる」