犯人は“土地勘”ある者か、“金目当て”か

捜査本部は調べを進める中で、乗車記録やタクシーのGPSなどから、JR新潟駅南口から阿部さんのタクシーに乗った“最後の客”が事件に関与したと見ているのです。

阿部さんの“最後の客”(新潟県警が公開した映像から)

身長は165センチくらいで、やせ型。小顔で、右手にビニール傘を持った男です。

男を乗せた阿部さんのタクシーは寄り道をせず、一般的なルートで事件現場の近くまで向かったことがわかっています。

売上金の入ったバッグなどは現場近くの公園や数百メートル離れた住宅街で発見されていて、捜査本部は男が阿部さんを殺害したあと、歩いて公園を通り、東方向へ逃走したとみています。

【新潟県警本部 元・捜査一課 刑事 中俣進さん】
「向こう(新潟駅南口)からここに来たということは、この地域に土地勘、親族がいる、あるいは友人がいるなど、ここに来る目的があってタクシーに乗ってきているので、この辺の土地勘があった人間だろう」

また、捜査本部は犯行状況などから、阿部さん個人を狙った“怨恨”ではなく、“売上金を狙った犯行の可能性が高い”とみてきました。

【新潟県警本部 元・捜査一課 刑事 中俣進さん】
「新潟駅南口から乗って、ここ(事件現場)に来ているわけですけど、あの犯人は防犯カメラに映って、停まっているタクシーに乗った。じゃあ、阿部さんをそのまま狙っているかって言ったら、あの動線を見ると(怨恨は)どうかなというのはあるので」