ロシアが攻略を目指すウクライナ南部のミコライウ。クラスター爆弾が連日降り注ぐ緊迫の現場にJNNのカメラが入りました。一方、ロシア国内では来週9日の戦勝記念日に向け準備が加速しています。

■街中で使用される“クラスター爆弾” 残る多くの爪痕

何の前触れもなく命の危険はやってきます。ウクライナ南部の都市ミコライウで5月4日、JNNの記者が取材をしていると・・・

すぐ近くで響く、爆撃の音。

街はロシア軍のクラスター爆弾の脅威にさらされ続けています。
 
須賀川拓 記者
「たった1発の巡航ミサイルで破壊されるんですね」

住宅地のそばにはクラスター爆弾の爪痕が残されていました。

須賀川拓 記者
「ちっちゃなクレーターができてますねこれ。放射線状に飛び散ってるの分かりますか、上から見ると」

残るクラスター爆弾の爪痕

“クラスター爆弾”は大量の子爆弾を広範囲にばら撒く殺傷能力の高い兵器です。深刻な被害をもたらすため、使用を禁止する国際条約が締結されていますが、ロシアは加盟していません。

現場で回収された金属は、この爆弾の部品でした。

現場で回収されたクラスター爆弾の部品

ミコライウ治安部隊広報官
「(小さな爆弾は)羽で姿勢を制御し落下してくる。ここではこの兵器で90人近くがもう死亡している」

今、ミコライウには毎日のようにクラスター爆弾が打ち込まれ、死者の数は増え続けているのです。

さらに、別の場所には巨大な部品も残されていました。弾頭部分とみられる大きなロケット弾から36個の小さな爆弾がばらまかれ、周辺に広がっていったといいます。

ロケット弾が落下した家の中を見せてもらうと、天井には大きな穴が・・・

住民のヴォロディアさん
「攻撃は毎日あるよ、毎日聞こえる。爆発、爆発、爆発の連続だ」

多くの民間人を巻き込むロシア軍の無差別な攻撃は、激しさを増しています。

■迫る「5月9日」 複雑な思いを抱く市民も

一方、ロシア国内では、5月9日の「対ドイツ戦勝記念日」に向けた軍事パレードのリハーサルが行われています。

街のいたるところには赤い旗が。そこには「勝利」と記されています。

モスクワ市民の男性
「祖国への誇りの日です。祖父たちがあの日、ナチズムを打ち負かすことができたのです」

複雑な思いを明かす人もいます。

モスクワ市民の女性
「ウクライナについて話すのは難しいです。私たちの祖父母はウクライナ出身です」

■ロシアのけん制か?

フィンランド国防省は5日4日、ロシア軍のヘリコプターがフィンランドの領空を侵犯したと明らかにしました。

マリン首相は現在、NATOへ加盟を申請するかどうかを検討していて、ロシア側は、フィンランドの動きに神経をとがらせています。