晴れ着姿のこちらの女性。島根県松江市の藤村光さんです。徐々に体の自由が利かなくなる国指定の難病を抱えていますが、この春、大学を卒業し社会人になります。
「障害があっても関係ない」、常に新たな道を切り開く光さんの姿を取材しました。


藤村光 さん
「当時の私は障害があり、特別支援学校出身であるということに引け目を感じていました。」

3月16日。松江市の島根県立大学で卒業式が行われました。

そこで、卒業生を代表して謝辞を述べたのは、藤村光さん(22)。

光さんには障害があります。   
国指定の難病、SMA=脊髄性筋萎縮症。
体幹や手足の筋力低下など体の自由が利かなくなる進行性の病気です。

光さんの場合、スマートフォンの操作などはできますが、自力で歩くことはできないため、車いすで日常生活を送っています。

藤村光 さん
「あった」

4年前。
難病を抱えながらも一般入試を突破し、島根県立大学に入学。

1年生の時には、3Dプリンタを使ったプロジェクトに参加し、自身の作品の展示なども行いました。

3年生になると歴史学研究室に所属し、増原善之教授のもとで学びました。

島根県立大学 増原善之 教授
「正直申しあげて、彼女が入学した時にこれからどういう学生生活送って行かれるのか私たちも結構不安な部分があったんですけど、こうやって4年間立派に勉強されて卒業されることになって、私としてはこれ以上の喜びはないというか。」

エメラルドグリーンの晴れ着を着て式に出席した光さん。実はこれ…

藤村光 さん
「これはデザイナーの城村さんに作っていただきました。世界にひとつだけの私だけの着物です。」