来月出雲大社で行われる五穀豊穣に感謝する祭に向け、15日松江市の熊野大社で伝統の神事「亀太夫神事」が執り行われました。

亀太夫
「これでは大神様にお供えすることはできません」

松江市の熊野大社。
ご立腹の神職の目の前にあったのは二段に重ねられた大きなもちです。

亀太夫
「お授けする神器よりも、幾分小さいような気がします」

記者 土江諒
「びっくりするくらい難癖がつけられていた餅ですが、実は出雲大社からやってきた餅なんです」

毎年10月15日に行われる「亀太夫神事」。亀太夫という熊野大社の神職が出雲大社の神職らが持ち込んだもちに難癖をつけるという伝統の儀式です。

11月23日、出雲大社では五穀豊穣に感謝する「古伝新嘗祭」が開催されますが、そこで使う臼と杵を熊野大社から借りていて土産として持ってきたのがこのもち、というわけです。

亀太夫
「今年はお取次ぎいたします」

難癖をつけられつつも、もちは今年も無事納められ、五穀豊穣の神事につながりました。