島根県邑南町の町営団地の住民から水道の濁り水の相談をされた町の職員が1年以上も放置していたなどとして、停職の懲戒処分を受けていたことが分かりました。
停職2か月の懲戒処分を受けたのは、係長級の職員です。
邑南町によりますとこの職員は、去年3月ごろ以降、町営団地の複数の住民から「水道から濁った水が出ている」と相談を繰り返し受けていたにもかかわらず、およそ1年間にわたって上司や関係部署に報告しませんでした。
また、正規の決済を得ずに独断で「修繕にかなりの費用がかかるので、転居をされるようならご相談を」という内容の文書を、相談した住民の家のポストに投函したということです。
この文書を住民の代表者が町に報告し、問題が明らかになりました。
さらに、別の職員についても2021年11月ごろに、濁り水の原因となる加圧ポンプの故障を見つけたにも関わらず、上司への報告を怠りおよそ2年間放置していたということです。
町は住民の相談を放置していた職員を停職2か月、故障の報告をしなかった職員を減給10分の1、1か月の懲戒処分としました。
町は10月1日、処分当日にホームページのみで公表し報道発表しなかったことについて、「今回の被害が町営団地という特定の範囲のもので、町全体に影響を及ぼしたものでないことから報道発表をしなかった」とコメントしています。