サクラの開花も目前。
コロナ禍の行動制限も緩和された今年の花見シーズンが待ち遠しい一方で、サクラの名所に異変が起きています。

こちらは例年、多くの花見客でにぎわう熊本城ですが・・・
市川佳奈子 記者「ここは熊本城内なんですが、こちらの木にも、そしてあちらの木にも、倒木の恐れがあるため近づかないようにとの張り紙があります」

桜の寿命とも言われる樹齢60年を超えた木々で倒木の恐れが高まっています。
この問題は、ほかの桜の名所でも・・・

およそ1.5キロに渡って続く桜並木が有名な熊本市東区の自衛隊通り。
現在、その姿を大きく変え、350本近くあった桜の木の4割ほど、131本が伐採されました。

東区土木センター 中島祐一郎 所長「2018年から伐採を致しまして、現在、こういった形で保護をしているような状態です」
5年前、地元の協議会で木を診断したところ、その多くが病気などにより、倒木や枝が折れる危険性があることが分かったということです。そのほか、伸びた枝が交通の妨げとなっていたことから、今後の作業分も合わせて185本の伐採を決めました。

これまで5,6メートルほどの狭い間隔で並んでいた木は、おおむね10メートル間隔に植え替えられます。
中島 所長「コロナも収まってきているので、将来的には皆様でお花見とかしていただけるような環境づくりになればと思っています」

一方、こちらは校章に【桜】が描かれている熊本市の済々黌(せいせいこう)高校。
春となると正門一帯には「桜のトンネル」が完成するはずなんですが、ここでも…

沖村考祐 アナウンサー「この木も、次の木も、またその次の木も剪定されています。幹が目立つ形に変わってしまいました」
学校を管理する県教育委員会は全国で倒木による事故が相次いだことから去年、木の管理を徹底するよう各高校に通知しました。

それを受け、済々黌高では強風の影響でサクラの太い枝が折れたのをきっかけに剪定に踏み切ったということです。
近隣住民「人の命と比べればどっちが大事かと言えば人の命でしょ」「だいぶ芽は出てきているよ。切ってあるけどもうしばらくしたらまた元通りに咲くのでは」

ヤマザクラなど、3種類のサクラが植えてあるこの一帯、どのような景色に変わるのか?
開花はもうすぐです。