WBCの1次ラウンドで日本と同じプールBを戦い敗退したチェコ代表が、帰国を前に東京ドームに姿を現し、大谷翔平(28)を訪問した。この日姿を見せたのは元カブスのE.ソガード(36)と日本戦で先発したO.サトリア(26)、三塁手のF.スモラ(25)、M.ミナリク(29)。4選手は練習見学後に大谷からそれぞれサインをもらい、満足そうな表情を見せた。
11日の侍ジャパン戦の4回、サードを守っていたスモラが、適時二塁打で出塁し三盗した大谷に「背番号、同じだね」と話しかけると、大谷は「Nice to meet to you!」と「礼儀正しく」答えてくれたという。練習見学後に大谷と“再び”対面したスモラはその人柄に感激した様子。「私たちと写真を撮る必要はないのに、彼はやってくれた。とてもいい人だよ」と、大谷のサイン入りのボールを嬉しそうに見せた。
家族も試合を観ていたといい、父親も息子が大谷と共に新聞に載っているのを見て「誇らしいよと喜んでいた」と話す。
スモラは監査役、サトリアは電気技師、といったように、WBC初出場のチェコ代表は普段は他の仕事を持つ選手が多く、全員で集まる機会が限られる。集まった際も2時間ほどしか練習が行えなかったというが、初戦の中国戦では大逆転勝利を納め、WBCで歴史的1勝をあげた。11日の侍ジャパン戦は2対10で敗れたが、SNSには日本の野球ファンからチェコの野球を称える声が多く寄せられた。
チェコ代表は14日夜のフライトで帰国予定で、翌日から仕事だという。日本で最高の思い出を作り帰国の途に付く。
写真はチェコ共和国代表のスモラ選手