ゴールデンウィークを迎えたこの時期からは日中に気温が上がり、暑さに体が慣れていないため熱中症になるケースが増えてきます。コロナ禍でマスク生活が長引く中、本格的な夏に向けた対策を取材しました。
大分市の平和市民公園。散歩する人のほとんどがマスクを着用しています。夏に向けて聞いてみると。
(公園に訪れた人)
「暑くなると大変」
「人がいない時は外す。じゃないと苦しい、このままではね」
コロナ禍のゴールデンウィーク。この時期は例年気温が高くなることがあるため、県は屋外で会話を伴わない場合はマスク不要としました。
(渡辺記者)
「こちらの大分市のドラッグストアでは早くも熱中症対策グッズのコーナーが設けられています。今年もウイズコロナということでマスクも展開されています」
今年の大型連休中も夏日に迫る気温が予想されていて、店舗にはいま冷感マスクや経口補水液といった熱中症対策の商品が並んでいます。
(コスメドラッグファンサンリブ明野店・久野隆雄店長)
「夏場入るちょっと前から熱中症の人がすごい増えてくるので、こまめな水分補給が大事なってきます」
熱中症を防ぐのに重要な水分補給について、大分市の医師はマスク着用時の意外な盲点を指摘します。
(すみ循環器内科クリニック・隅廣邦医師)
「マスクをすることで口腔内があまり乾燥しないので乾く感覚が薄くなる。ついつい1時間ぐらい飲まずにやってしまいますね。少しずつでいいと思います」
例年、熱中症は梅雨明けの7月中旬から8月にかけて多く発生します。大分県内では過去3年間で平均して650人が救急搬送されていて、高齢者が6割以上を占めています。

大量の発汗やめまいなどの軽度のものから重度の場合は死に至る熱中症。予防の一環としていま勧められているのが「暑熱順化」です。
(すみ循環器内科クリニック・隅廣邦医師)
「初夏の時期は温度差が大きい朝と昼の違いがあるんで、温度変化に体がついていかない。そこら辺を慣らしていくのが大事」
「暑熱順化」とは本格的に暑くなる前から徐々に体を暑さに慣れさせることで熱中症になりにくくするものです。
(すみ循環器内科クリニック・隅廣邦医師)
「コロナ禍になって皆さん運動をしていないので、発汗を調整する自律神経がうまく機能しなくなっているのではないか。それで少し運動して汗をかくような練習をする。日常散歩している人ならうっすら汗をかくぐらいのスピードにあげてもらって、ちょっと試してみるといい」
気象庁が4月に発表した3か月予報では、5月の気温は平年より高め、6月、7月は平年並みか、やや高めとされています。コロナ禍3年目の夏本番に向け、早めに体調管理に気を配りアイテムの活用などで熱中症を防いでいくことが大切です。