東日本大震災で被災した人たちによる市民ミュージカルが4日、宮城県東松島市で上演されました。津波で母親を亡くした女性も出演、生前の言葉を伝え、多くの人たちの涙を誘いました。

ミュージカルは「心の復興」

ミュージカルの一場面:
「この世の終わりと思うほどの恐怖を味わいました。大津波は20メートルの高さで私たちを襲い、家族、友人、住む家を亡くし体も心も傷つきました」
「真っ黒い波が正面入り口からドバッーと入ってきて、私流され体育館の舞台に持ち上げられたんです」

東松島市で上演されたミュージカル。地元の市民らおよそ90人が舞台に立ちました。テーマは「心の復興」。

東日本大震災の経験や亡くなった家族への思い、世界中からの支援に感謝を伝えました。

ミュージカルでの歌:
「サンキューメルシーダンケグラッチェ」

出演者の1人、櫻井けい子さん。津波で大きな被害を受けた東松島市の野蒜地区に暮らし、同居していた母親を亡くしました。

櫻井けい子さん:
「私、櫻井けい子です。母が亡くなりました。私や子どもたちを助けるために母が1人犠牲になったんだと思いました」

母、恵美子さんは、あの日、自宅に1人でいて被災しました。