大阪府警は「特殊詐欺捜査課」を新設…去年1年間で約200人を逮捕

 高齢者を騙す卑劣な特殊詐欺。被害が急増しているのを受けて警察も警戒を強めている。

 (特殊詐欺対策会議でのやりとり)
 「令和4年の数字を見ていきますと増加傾向がずっと続いています。分析したところですね、管内の北東エリアにアポ電が集中している」

 「アポ電」とは特殊詐欺の犯人からの電話のことだ。このアポ電が捜査のきっかけとなる。
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 この日も…。

 【館内放送より】
 「基地から連絡します。現在、ATM誘導型のアポ電発生に伴い、従事員は旧食堂にお集まりください」

 警察署を足早に出て行く捜査員たち。アポ電が入った住宅周辺に急行し、受け子など不審な人物がいないか徹底的に捜査する。さらに…。
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 (記者リポート 大阪府寝屋川市)
 「先ほど、こちら香里園のエリアで特殊詐欺の電話があったということで、ATMでは警察官が警戒に当たっています」

 こうした地道な捜査が特殊詐欺の被害を未然に防いでいる。
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 大阪府警は去年4月、特殊詐欺を専門に捜査する「特殊詐欺捜査課」を新設。実行犯の逮捕をきっかけに犯罪グループの実態解明に近づいたケースもある。これまでに詐欺グループの拠点や暴力団の事務所などを家宅捜索し、去年1年間で特殊詐欺に関連する容疑者約200人を逮捕した。