H3の開発にはエンジン以外にも鹿児島県出身者が関わっています。三菱重工業の中島新さん(38)出水市出身です。ロケット本体を組み立てる作業員の配置や工程など、スケジュール管理を担当しています。

(三菱重工業 中島新さん)「ロケットを早く造る、安く造ることを目的として、組み立て全体が早く作れるように工程作りをしている」
H3の開発費は当初およそ1900億円でしたが、2年の延期で100億円ほど増え2000億円余りに。

開発にはJAXAや三菱重工をはじめ、全国の企業が関わっていることから、2年の打ち上げ延期は「スケジュール担当として一番苦しい経験だった」と振り返る中島さん。ひとり一人の確実な仕事の先に、ロケット完成があったと実感しています。
(中島さん)「1人では全く造れない、歯が立たないが、みんなで造ることでロケットが打ち上げられる」
2月の打ち上げはカウントダウンの最中に電気系統のトラブルで中止。「魔物がすむ」とも言われる新型ロケット開発の難しさを改めて感じさせました。

多くの人の力で開発され、試練を乗り越えてきたH3初号機。3月7日午前10時40分ごろに鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられます。
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