カサゴ・オニオコゼ・ガザミにキジハタ… 高級食材を育て放流 海の幸を支える縁の下の力持ち

広島県栽培漁業センターでは、瀬戸内海の恵みをさらに豊かにして漁業関係者に還元しようと、放流するためのメバルやカサゴ・オニオコゼなど、9種類の魚介類を育てています。

水槽には、メバルやカサゴの稚魚が元気に泳いでいました。メバルは4月下旬に、カサゴは3月中旬に放流されます。

そして、高級食材のガザミもいます。ことしに入って購入したもので、親になるカニです。

広島県栽培漁業センター 松原弾司 開発担当部長
「1月から3月の間に天然からとってきて、5月の連休明けにふ化するように調整しています」

ここで育ったガザミの赤ちゃんは、各地の漁協に送られ、そこから放流されます。県は、2016年からガザミを集中放流をしています。去年、放流した数は120万匹にも上るといいます。

さらに、この水槽で泳いでいるのは、「幻の魚」と呼ばれるキジハタです。瀬戸内海地域では「アコウ」の名で知られる高級魚です。

7月下旬に卵をとり、稚魚を育てて、10月に放流します。キジハタも2016年から集中放流していて、年々、漁獲量が増えているといいます。

広島県栽培漁業センター 松原弾司 開発担当部長
「たくさんとれて、漁師さんも潤う。非常においしい魚なので、みなさんに食べていただきたい」

そして、瀬戸内海の幸の代表格と言えば「カキ」です。生産量全国一を誇る広島のカキの養殖には、デジタル技術を取り入れた試みが行われています。