2007年2月5日、盛岡市内の養護学校に通っていた滝村隆規(たきむら・たかのり)君(当時7)が盛岡市前九年(ぜんくねん)の北上川の近くで行方不明となってから16年が経ち、隆規君の母・規枝代さんが手記を発表しました。規枝代さんは初めて隆規君へ向けたメッセージも記しました。3つの手記の全文です。

滝村隆規君の母・規枝代さんが発表した3つの手記

今回、初めて、隆規に向けてメッセージを書きます

隆規へ
 元気にしていますか? おなかはすいていませんか? 寒い思いはしていませんか?
 むかしのことを覚えていますか? おじいちゃんおばあちゃんや、おとうさんおかあさんたちといっしょにくらしていたときのことです。
 あなたは青いバランスボールが好きで、じょうずに遊んでいましたね。
 あのころ住んでいたおうちが、あなたの生まれ育った家です。
 家族はみんな、あなたが帰ってくるのを待っています。
 今、あなたがなんと呼ばれているかわかりませんが、あなたの本当の姓名は「たきむら たかのり」です。
 外出したら、よその人にこう言ってみてください。
 「ぼくは『もりおかし しゅっしんの たきむら たかのり』です。どうかたすけてください」と。
 あるいは電話できる機会があれば、「110」を押して、同じことを伝えてください。
 あなたの無事をひたすら願っています。
 母より