■オーディション番組は世界に通用する“没入できるストーリー”


ーーオーディション番組の魅力はどのようなところだと思いますか??

どんなジャンルであれ、どんなターゲットであれ、オーディション番組の最も重要な要素は、自分の願う夢や自分が挑戦することについて、努力して成長するストーリー、“何でもない人からすごい何かを成し遂げた人になる”という出来事はすべての人たちが共感ができて、没入できる話だと思うんですよ。韓国だけでなく、全世界的にオーディション番組がますます多くなっているようですが、そういったストーリーは韓国だけでなく、グローバルに共感できる話なので、韓国で作られたオーディション番組も全世界で一緒に共感できると思います。

ーーどういう人が選ばれるという傾向はあると思いますか?

この参加者は実力があるからデビューするんだ、とかそういった「方程式」はありません。そういうのはないというのがオーディションの魅力だと思います。私達は、沢山の志望者の中から本選出演者達を選ぶ時に、実力がある、という以外にも色々なタイプのキャラクターの人を選ぼうとしています。実力を兼ね備えなければならないのはもちろんですが、ファンの人たちがどの参加者を自分は応援するのかを選ぶ、それぞれの魅力を発見する楽しさを十分に感じさせるためです。

オーディション番組「ガールズプラネット999」


ーーオーディションで勝ち上がるために、幼い時から準備できることってありますか?

(笑)。
ダンスの場合は、ビートやリズムに身を任せるので問題がないのですが、やはり言語的な部分では限界があるかもしれないじゃないですか。なぜなら、歌詞で伝えるということはとても重要な要素なので、そんなことをたくさん練習すれば確実に、歌詞やパフォーマンス、歌だけでなく、ファンとのコミュニケーションもとても強みになっていますね。

Kep1erのヒカルの場合は、予選審査を受けるときにラップを披露したんですが、それはK-POPに出てくるある部分少しだけ披露をしたのではなくて、実際に韓国で人気のあるラッパー、BewhYのラップを丸ごと見せたんです。私がそのラップをしろって言われてもできないようなものですよ。それを全部やって、とてもインパクトが強かったし、実力的によく見せてくれたデビューメンバーなんです。

日本人メンバー ヒカルさん オーディションでは韓国語のラップを披露した

■激しい競争を生き残るために 鍵はファンとのコミュニケーション


ーーK-POPは世界で人気ですが、同時に様々なグループが次々に誕生しています。その中で生き残っていくには何が必要でしょうか?

K-POPグループの競争が激化しているのは事実で、実力的にも上向き、平準化されたと思っています。ただ、優れた実力を持っているグループだけが皆に愛されるわけではないのが現実なんです。今、K-POPはグローバルで愛されている状況ですので、グローバルファン達との接点をどうやって始めるかがとても重要な要素だと思います。

Kep1erのケースでいうと、(一般の投票で選ばれたため)デビュー当時から“ファンたちの手で直接作られたグループ”という、背景自体が、グローバルで今すごく成功した理由だと思うんです。ですから、グローバルファンたちとの接点が、最も重要な要素だと思います。

「歌の練習ができない日はイメージトレーニングをする」と話すヨンウンさん


ーーファンとの接点の先に何があるのでしょうか?

K-POPの原動力になるのは忠誠度の高いファンダム(特定のジャンルを愛好するファン集団)じゃないですか。ですから、そのファンダムをどうやって育てていくのかがすごく重要な要素だと思います。

(聞き手:ソウル支局 チャン・ギュソク)