3月9日に開幕する野球の世界一決定戦、WBC。日本が連覇を果たした2009年大会の胴上げ投手で、同大会以来の侍ジャパン入りとなったパドレスのダルビッシュ有投手(36)が、当時共に戦った川﨑宗則さん(41)と対談した。今やメジャーリーグでは主流となっている最先端のデータ野球について。加速するデータ革命にダルビッシュ投手は何を思うのか?
(全2回の2回目。1回目はこちら

川﨑さん:
メジャー何年目ですか?僕と一緒に行った、2012年から。

ダルビッシュ投手:
11年目が終わりました。

川﨑さんとダルビッシュ投手

川﨑さん:
キャッチボールの時に曲を聞きながらやっているのが、自分の中の良いリズムで調整しているなと思ってました。何の曲なんですか?演歌?

ダルビッシュ投手:
演歌はないですね。本当にバラバラですね。ただ毎回聞く曲は1つある。パウ・パトロール(160以上の国と地域で放送されるアニメ)。子どもたちに、アメリカですごく人気がある。それの映画の主題歌になっているやつで。

メジャーではデータをイニングごとに確認

2022年の活躍を支えた20種類を越える変化球。その中で最も多く投げた球種が打者の手元で鋭く曲がるカットボール(35.2%)。その回転数、スピンの量はメジャーリーガーが投げる全てのカットボールの中でナンバーワンを誇る。

川﨑さん:
有くん、特にスピンの量とか・・・メジャーリーガーは特に、スピンの量をピッチャー陣は気にすると聞きましたがどうですか?

ダルビッシュ投手:
スピンの量だけにフォーカスするのはそんなに重要じゃなくて、どれくらい前で(ボールを)離せているか、どれくらい低いところから出てくるかとかが大事にされていますね。

川﨑さん:
なるほど(ボールの)離す高さを。どこから離れてるかですよね。ボールがどこから離れるのかっていうのを今、データ化してるんだ。

ダルビッシュ投手:
そのデータがリアルタイムで見られちゃうんで、イニング間で。例えばスピンがどれくらい、リリースはどこから投げているとか、イニングごとに全部、紙でデータを持ってこられるわけですよベンチ裏から。

ダルビッシュ投手

川﨑さん:
えー!リリースが「ちょっと前いってるよ」「ちょっと後ろだよ」とか。

ダルビッシュ投手:
そう、ピッチングコーチとのコミュ二ケーションは基本的にそういうのが多いです。

川﨑さん:
すげぇ!すごすぎる!これ神回や。