今年のノーベル化学賞の受賞者が発表され、京都大学の北川進副学長(74)が選ばれました。スウェーデン王立アカデミーは、受賞理由について「金属有機構造体の開発」としています。
午後8時から、北川副学長が京都大学で会見に臨みます。現地からの映像をライブ配信でお届けします。
北川副学長は無数の細かい孔(あな)があいた「多孔性材料」を開発したことで知られ、この新しい素材を使った様々な研究や商品開発が進んでいます。
日本人がノーベル化学賞を受賞するのは、携帯電話やパソコンに使われるリチウムイオン電池の開発により、旭化成名誉フェローの吉野彰さんが2019年に受賞して以来、6年ぶりです。
会見の冒頭、北川氏は第一声で次のように話しました。
「かくもこんなに集まっていただきまして感激しております。私がやっていますのは新しい材料作り。とくに穴の開いた活性炭やジオライト。従来の者とは違った新しい機能をもった材料開発をしてきました。
「新しいことをするチャレンジは科学者にとって醍醐味で、辛いこともいっぱいありますが、実際に新しいものを作っていくことを30年以上楽しんでまいりました」
「かくも今般、大きな名誉をいただくことになり非常に感激しておりますし、何より科学を一緒に進めてきた同僚、学生のみなさん、そして海外を含めた博士研究員のみなさんに感謝申し上げたいと思います。そして理解して支えてくれた家族にも感謝しています」
「私はいい環境に恵まれたと思います。福井先生をはじめとした福井学派にどっぷりつかって今日に至ったものとおもいます。また退職年齢を過ぎても研究させていただいた京都大学には非常に感謝しております」