きのうから新たな執行部体制で本格始動した自民党。ただ、連立のパートナー公明党との関係がギクシャクするなか、高市“総理”誕生に向けて暗雲が漂っています。

きょう、新たな執行部のメンバーと野党へ挨拶回りをおこなった高市総裁。終始和やかなムードで「顔合わせ」がおこなわれました。

その高市総裁を待ち受ける今後の関門が今月中旬以降召集される見通しの臨時国会での総理指名選挙です。これまでであれば、自民党の高市氏が総理に指名される公算が大きいのですが、きのうは公明党との連立に向けた協議をおこなうも、合意には至らず。

公明党関係者
「今回は歌舞伎ではなくガチンコだ。本気で連立離脱も含めて考えていると思ってもらっていい」

与党の間で溝が浮き彫りとなるなか、きょうは野党で動きが…。

きょう、国会内で会談したのは、野党第一党・立憲民主党と国民民主党の幹事長。

立憲民主党 安住淳 幹事長
「大丈夫ですよ、仲良くやってますから」

会談で安住氏は、総理指名選挙では主要な野党で統一候補を立てることを検討するよう求め、「野田代表にはこだわらず、玉木代表も有力な候補だ」と伝えました。

立憲民主党 安住淳 幹事長
「(自民・公明が)政権を組めない場合は、我々が組む以外に日本の政治が動かないわけだから、これでやりましょうと」

去年の臨時国会でも“少数与党”の状況でおこなわれた総理指名選挙。このとき、野党が候補者を一本化できれば政権交代する可能性もありましたが、まとまることはなく、石破総理が誕生する結果となりました。

立憲・維新・国民がまとまれば、数の上では自民党を上回ることになりますが、話を持ちかけられた国民民主党は…

国民民主党 榛葉賀津也 幹事長
「我々は数合わせではなくて、『政策実現』なんで。異なった主義・主張の政党と打算でですね、数合わせで首班指名(総理指名選挙)を一緒に行動をとることは考えていません」

「政策実現」を理由に否定的な考えを示しました。

立憲民主党 安住淳 幹事長
「政策実現、政策実現って言うけれど、それはまあ、お題目で言っているんでしょう。何のためにじゃあ選挙で、野党で自民党を批判して当選しているの君たちはっていう話を僕はしているわけだから。もうひとつ大きいステージに立ったほうが良いよということです」

総理指名選挙をめぐって与野党共に駆け引きが続きそうです。