健常者と同じペースで働くために――もがき続けた過去と搾取の闇

なぜ、母親はそこまで追い詰められていたのか。法廷では、社会のセーフティネットがいかに母親を見過ごしてきたかが浮き彫りになった。
検察官:「ケースワーカーが定期的に面談は?」
母親:「来てくれなかった。担当のケースワーカーは来てくれない人で」
検察官:「連絡して頼ろうとは?」
母親:「信用できなかったです」
生活保護を受給し、本来なら行政の支援下にあったはずだが、最も支援が必要だった妊娠・出産の孤立時に、その手は差し伸べられなかった。母親は統合失調症の傾向があるとされ、後に精神保健福祉手帳の交付も受けている。














