■「どこがフェイクなのか」破綻した駐日ロシア大使の主張
さらに、別の住民が決定的な証拠を持っていた。
この男性の自宅の2階から撮影された映像からは、路上に横たわる、少なくとも6人の遺体が確認できた。
撮影された日付は、3月7日だ。

遺体があった通りに住む別の男性
「写真の日付見たでしょ。スマホは嘘をつきません」
駐日ロシア大使のガルージン氏は、私達の取材に対し、ウクライナ軍がブチャに入った直後に撮影した映像を示し、この映像に遺体が写っていないため「虐殺はウクライナ軍によるフェイク」だと主張している。

駐日ロシア大使 ガルージン氏
「(遺体があった場所と)同じ通りです。ウクライナ軍が町に入っている4月2日に何ら遺体がないです」
映像には、確かに道路上に民間人の遺体は映っていない。だが、映像に写されている通りは、虐殺があった現場と同じ通りではなかった。

道路の中央に車が放置されていた場所は・・・
増尾記者
「ここが映像ではウクライナ兵が歩いていた場所。左側の民家や標識の位置も一致しています。紺のトラックが放置されていた場所。黄色と黒の信号機を支える柱もあります」
映像の場所は、虐殺があった現場から3キロほど離れた全く別の場所で、大使の主張が誤りだと明らかになった。

ブチャに住む人々は、私達の取材にこう応じた。
「私達は目撃者です。自転車に乗っていた人、パンを買いに行った人、親戚に会いに行った人たちが殺されたんです。どこがフェイクなのか」
「情報戦について言うと、ロシアがどんな言い訳をしても、テレビで国民にどんな情報を流しても、責めを負うのはロシアです」
「私達は、目の前で起きたことを忘れません」

(報道特集 4月23日放送)
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