濃縮ドリンクからコンビニ、車中泊まで? 広がるスペパの応用範囲
野村:小さい家電は想像できましたが、他にも「スペパ」を意識した商品はあるのでしょうか?
comugi:実は、食品業界でもスペパ需要が生まれています。例えば、ネスレ日本株式会社などが発売して話題になった「濃縮コーヒー」です。1本で8~15杯分が飲める希釈タイプのもので、この濃縮コーヒー市場は4年で1.5倍に拡大しています。
野村:水分は冷蔵庫の場所を取りますからね。
comugi:その通りです。狭い冷蔵庫の中にどうやってモノを収めるかを考えた時、濃縮タイプは非常に「スペパ」が良いのです。サントリーの「おうちドリンクバー」という濃縮シリーズも、計画比の2倍の売上を記録しています。SNSで自分好みのカスタマイズを楽しむ需要もありますが、根底にはスペースパフォーマンスを求める需要と繋がっていると考えられます。
もう一つ、車を使ったスペパも話題です。最近は車の中に泊まる「車中泊」がヒットコンテンツになっていますが、ローソンがコンビニの駐車場で車中泊できるサービスを試験的に始め、2026年度には70店舗まで拡大すると発表しました。1泊2500円で利用できるそうです。
野村:それは面白いですね。ホテル代も高騰していますし、宿泊のコスパも高そうです。物価上昇自体は本来ニュートラルなもので、今しんどいのは給料が追いつくまでにタイムラグがあるからなんですよね。「昔は良かった」と懐かしむより、こうなった現実の中でどう楽しむか。企業も消費者も、その制約の中で前向きに動き始めているのですね。














