活用拡大するも課題は? 人権侵害・誤った捜査に陥る可能性も
出水キャスター:
アメリカでは、「ゲノム・モンタージュ」という捜査手法があるそうです。

TBS報道局 社会部 小倉記者:
「ゲノム・モンタージュ」とは、DNA情報を基に作成した顔画像のことです。このような画像を作るアメリカの科学捜査会社「Parabon NanoLabs」(民間企業)のホームページによると、事件の重要参考人の特定に活用されたケースもあると書かれています。
出水キャスター:
独協大学・徳永教授によると、現時点では、顔の特徴を捉える正確性、さらには誤りが生じるケース・確率もあるということで、こういったことが確認できなければ実用化すべきではないという意見があるそうです。
TBS報道局 社会部 小倉記者:
精度が十分でないと間違えることが増えて、人権侵害につながるおそれがあります。また、間違った特徴を持った人物を追うことになるため、かえって捜査が混乱することも予想されます。

捜査関係者は、「DNAから似顔絵の作成・年齢の傾向の予測をしても、他の可能性を排除するわけにはいかない。人の顔もDNAだけが決めるわけではなくて、食事や普段の生活で変わることもある」と話していました。
技術が全くないわけではない中で、未解決事件の遺族の訴えに関心を持たれないまま放置されたり、議論されなかったりという状態です。このような現状への切実な問いかけがあるように感じます。
課題はもちろん色々あるとは思いますが、研究が少しずつ進んでいる中で、まずは私たちが関心を持つことが重要だと思います。
井上貴博キャスター:
アメリカの場合は多民族国家ということもあり、大雑把にでも人物を絞り込めるメリットを取ったのだと推測します。日本では、佐賀県警の科捜研職員がDNA鑑定の不正を長年繰り返していた事例がありましたが、第三者の調査はまだ行われていないようです。
DNA情報を活用した捜査手法を取り入れることの議論と、日本の警察組織の透明性を高めていくことの両輪で進めるのがよいのではないでしょうか。
「The HEAD LINE」編集長 石田健さん:
組織や制度の問題があったことから、従来であっても、DNAの問題が必ずしも冤罪を生まないわけではないと思います。DNA情報に関する事柄は、歴史的にも差別や誤った使い方をされてきた経緯があります。だからこそ一番の問題をしっかりと定義した上で、どのような方法であれば妥当なのか、十分に議論して突き詰めることができると思います。AIを含め、科学技術を積極的に取り入れることを忘れないでいてほしいと感じます。
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<プロフィール>
小倉直樹
TBS報道局社会部
警視庁捜査一課・東京消防庁を担当
殺人・強盗など凶悪事件を取材
石田 健さん
「The HEADLINE」編集長
鋭い視点で政治・社会問題などを解説














