「お客様に笑顔になってもらうだけ」被災後、歩み出す老舗お菓子店

被災しながらも前向きに歩み出した人がいる。

1か月前に取材した創業100年を超えるお菓子の「田代福進堂」。
倒壊した建物は以前の店舗だが、店主らは地震発生時、引っ越したばかりの新しい店舗で作業していたため難を逃れた。

当時(7月31日)、店舗の床には名物のお菓子「福ぼうろ」が散らばっていた。

8月27日に再び訪ねると、店内にはお菓子がきれいに並べられていた。

「福ぼうろ」を作っていく。約10分で焼き上がった。

田代福進堂 田代栄司さん
「震災後うちのお菓子ばかりではなくて、他のお菓子も少なくなり作るところとかがストップして。お客様から甘かつ(甘い物)食べたいと言われたので、できるものから始めた感じ」

この日、常連客が震災以降、初めて来店した。

常連客
「よかったですね」

田代福進堂 田代里香さん
「おかげさまで、いつもありがとうございます」

Q. こういう地域の方々との交流は大事ですね?
「どうしても地震の話にはなりますが、お話しすることもやっぱり大事」

一方で、向かいにあった他の店は倒壊し、いまもシートで覆われている。

田代福進堂三代目 栄司さん
「周りの方を見ていたら(自分たちだけ営業して)いいのかな。辛い気持ちがあると思う。シビアな話(建て直しには)お金もかかるし、何年かかるかわかんないし。一概に頑張ってくださいねと、もう声もちょっとかけにくい」

Q.自分たちはいいのかなとおっしゃっていましたね?
「たまに会えば『頑張れよ頑張れよ』と言っていただいて。もう下ばかり向いていてもなと。お客様に笑顔になってもらう、それだけです」

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