中国のアリババ・グループ・ホールディングは新株発行で約800億香港ドル(約1兆6000億円)を調達する計画だ。AI分野で世界の主導権を争う中、新たな一手となる。

オンライン小売り大手からAI企業へと軸足を移すアリババが、7億1000万株を1株112.7香港ドルで売り出すことが、ブルームバーグ・ニュースが確認した条件で明らかになった。21日のアリババの米国預託証券(ADR)終値に対して3.6%のディスカウントとなる。

ブルームバーグがまとめたデータによると、今回の新株発行は、香港で企業が実施する追加増資として過去最大となる。また、2021年にテクノロジー投資会社プロサスが中国のテンセント・ホールディングス株147億ドル(現在のレートで2兆3400億円)相当を売却して以来、香港で最大の株式売却となる。

アリババは四半期の設備投資を100億ドル(約1兆6000億円)近くまで拡大する中、今回の新株発行に踏み切る。競争が激しい世界のAI市場で自社の地位を守ることが狙いだ。調達資金は、インフラの拡充・強化を含むAIの総合的な技術基盤への投資に充てる。

アリババには90日間のロックアップ期間が設定される。条件によると、中国国際金融(CICC)、HSBCホールディングス、モルガン・スタンレー、UBSグループが今回の新株発行を手掛ける。

アリババのAIモデル「Qwen3.8-Max」のウェブページ

アリババが20日に発表した4-6月(第1四半期)決算は、純利益が75%減の105億元(約2470億円)に落ち込み、フリーキャッシュフローは66億ドルを超える流出を記録した。

アリババは今年、主力の「Qwen(千問)」が世界で最も人気を集め、AI分野をリードする世界的企業としての地位を固めた。

アリババは中国の競合各社の中でも、AIに最も多額の資金を投じている企業の一つだ。中国のクラウドコンピューティング市場をリードする同社は、資産の切り離しを進める一方、半導体やデータセンター、大規模言語モデル(LLM)の開発などAI関連分野に資金を振り向けている。

原題:Alibaba Seeks $10 Billion From Share Sale for AI Expansion (1)(抜粋)

(第3段落以降に情報を追加して更新します)

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