日本書紀にも記述が!?1300年に及ぶ日本人と梨の深い歴史

日本人と梨との付き合いは大変古く、その歴史は約1300年前(持統天皇の時代)にまでさかのぼります。『日本書紀』にも記述が残っており、中国から入ってきた梨の栽培を天皇が奨励したと西尾上級研究員は話します。

鳥取大学の竹村圭弘准教授によると、江戸時代になると多くの品種が作られるようになり、広く親しまれていきました。ただ、当時の梨は現在のものほど甘くはなく、主に水分補給や、ほかの作物が取れない際の栽培しやすさから重宝されていたようです。

日本の梨の歴史に劇的な転換期が訪れたのは明治時代のことです。現在の千葉県松戸市にあたる八柱村で、当時13歳だった松戸覚之助が奇跡的な発見をしました。

ゴミ捨て場に生えていた梨の木に「何か違うぞ」と感覚を得た松戸覚之助は、自宅へ持ち帰って育て始めました。簡単には実りませんでしたが、10年間の栽培を経て23歳になった時に実ったのが、後に全国へ広がっていく「二十世紀梨」でした。

ゴミ捨て場からの偶然の発見が、その後の日本の梨のおいしさを劇的に進化させたのです。