「最も悲しい思い出を書き出しました」
そして迎えた朗読劇の本番。
空襲で亡くなった妹『ちづちゃん』のことを語らないまま亡くなった母…。
宮絢子さんが伝えたのは、母が語ってこなかった、妹・ちづちゃんへの思いです。

「貨車が坂町駅に着くや否や、米軍機の襲来。これは危ないと思い、妹は飛び降りて貨車の下に隠れたのです」
「運悪く見つかったのか、空から機関銃の猛襲を受けたのです」
「1発が背から腹に抜け、心臓をやられての即死でした」

文集の最後に、母はこう遺していました。
「1919年生まれの私の、最も悲しい思い出を書き出しました」


















