寒い日に食べるホクホクの焼き芋ももちろんおいしいですが、実は「夏」のサツマイモは糖度が高く、とても甘いそうです。

■今や夏が旬!冷やしお芋スイーツ 200種超ブームの秘密

8月6日、千葉市で開催された「夏のさつまいも博2026」。
(イベントは終了しています)

このイベントには、全国から夏のサツマイモグルメ200品以上が集結しました。

ひと際にぎわっていたのは、「全国やきいもグランプリ」で3度の日本一を獲得した兵庫の焼き芋店「志のもと」です。

ひんやり冷たい、お芋スイーツが「芋づくし蜜芋ソフトクリーム」(1000円)です。

ミルクアイスと焼き芋を練りこんだ、お芋感たっぷりのソフトクリームに、自家製の芋チップ、冷やし焼き芋、そして甘じょっぱい塩けんぴをトッピングした贅沢な一品。

さらに、長崎県産の安納芋をペースト状にし、五島列島で育てられた希少な黒毛和牛「五島牛」を使ったパティと合わせた新感覚の「安納芋のスパイスバーガー」。

五島商店 佐藤の芋屋 佐藤義貴代表
「サツマイモって、加工のバリエーションがすごく、年間通して提供できるものだと思う」

夏のサツマイモグルメは他にも…

静岡・浜松の「うなぎいもストア」からは、芋あんを、ぷるんとした葛餅で包んだ、見た目にも涼やかな夏らしい和菓子。

そして、多くのお客さんが次々と手に取っていたのが、埼玉県の「OIMO cafe」が考案した「おいものエクレア」です。

10代
「チョコのまろやかさと、クリームの柔らかさ、一緒に混じり合ってて美味しいです。サツマイモの味もめっちゃします」

■古いほど甘い!?サツマイモの秘密 糖度42度!超熟成芋

そもそも、秋のイメージが強いサツマイモ。なぜ、夏でも甘いのでしょうか?

秘密を探るため、Nスタは埼玉にある「OIMO cafe」の武田さん一家が営む「むさし野自然農場」を訪れました。300年以上の歴史がある農園です。

目の前に広がっていたのは、東京ドーム1個分もの広さのサツマイモ畑。

畑のお芋を見せてもらいましたが、まだ収穫はできないようで…

むさし野自然農場 武田浩太郎 代表
「これは9月(収穫)ですね。野菜は新鮮で掘りたてが美味しいと言われるんですけど、サツマイモは逆で、掘ってから1、2か月寝かせて熟成させると、甘さがしっかり出てくるんですよ」

となると、「夏のさつまいも博2026」にあった、甘くておいしいお芋は、一体どうやって?

むさし野自然農場 武田浩太郎 代表
「『夏のさつまいも博2026』のは、ここじゃなくて、貯蔵庫で熟成させた、寝かせたお芋になりますね。昨年の秋(2025年秋)に収穫したものです。古いんですけど、実はそっちが美味しいんです」

去年の秋に収穫したさつまいもを何か月も寝かせることで、甘さが引き出されます。

どのくらい違うのか、実際に検証してみました。

まだ収穫時期を迎える前の、特別に掘っていただいた「べにはるか」。

糖度が高く、ねっとりとした食感が特徴ですが、収穫したてのため、まだ少し粉っぽく、ほくほくとした食感。

その糖度を測ってみると、25.7度です。

一方、去年の秋に収穫し、しっかり熟成させた「べにはるか」は42度でした。

収穫したてのものと比べて約1.6倍になります。

むさし野自然農場 武田浩太郎 代表
「温度・湿度を一定にすることで、デンプンが眠ったままだけど、ちょっとずつ分解されて糖化していくんですよ」

一昔前までは、長期間熟成させると腐ってしまうため、夏まで保存できませんでした。

しかし、品種の開発や保存技術の進化で夏まで保存できるようになり、その結果、甘さを増した「激甘サツマイモ」が登場しました。

■奇跡のサツマイモ「あまはづき」熟成不要!ねっとり甘い新種

さらに、品種開発が進む中、奇跡のサツマイモが誕生しました。

農研機構 カンショ育種研究グループ長 田口和憲さん
「非常に珍しいサツマイモができた」

気になる“奇跡のサツマイモ”は、2024年に品種登録された「あまはづき」という品種です。

農研機構 カンショ育種研究グループ長 田口和憲さん
「掘った直後から貯蔵しなくても、ねっとり、しっとりした食感の焼き芋が焼ける」

なんと、「熟成不要」のサツマイモです。

さらに、一般的な収穫時期よりも早い8月、「葉月」に収穫でき、とても甘いことから「あまはづき」と名付けられたそうです。

なぜ、真夏の8月でも甘く食べられるサツマイモを開発したのでしょうか。

農研機構 カンショ育種研究グループ長 田口和憲さん
「暑い時にアイスクリームと一緒に食べたりとか、そういった冷たい食べ物の中にもサツマイモが利用される、夏の需要にも応えられるように」

全国で生産者が増えていて、今後注目の品種だそうです。

進化を続ける「夏のサツマイモ」。この夏、注目してみてはいかがでしょうか。